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子どもの溶連菌感染症|症状・うつる期間・保育園の登園基準と家庭でのケア方法

文:おはママ編集部
子どもの溶連菌感染症|症状・うつる期間・保育園の登園基準と家庭でのケア方法

「子どもが急に38℃以上の熱を出して喉を痛がっている」「保育園でお友達が溶連菌にかかったらしい」そんな経験をしたことがあるママも多いのではないでしょうか。

溶連菌感染症(A群溶血性レンサ球菌咽頭炎)は、保育園・幼稚園・小学校で流行しやすい細菌性の感染症です。適切な抗菌薬による治療を行えば回復しやすい病気ですが、治療が不十分だと重い合併症を引き起こすリスクがあるため、正しい知識を持っておくことが大切です。

この記事では、溶連菌感染症の症状・感染経路・治療法・保育園や幼稚園の登園基準・家庭でのケア方法まで、おはママ編集部がわかりやすく解説します。

溶連菌感染症とは?子どもに多い理由

溶連菌感染症は、A群溶血性レンサ球菌(A群β溶血性連鎖球菌) という細菌が引き起こす感染症です。正式には「A群溶血性レンサ球菌咽頭炎」と呼ばれ、一般的に「溶連菌」という名前で広く知られています。

主に飛沫感染(咳やくしゃみによるしぶき)と接触感染によって広がります。保育園や幼稚園、学校など子どもが集まる環境で流行しやすく、特に3歳〜10歳前後の子どもに多く見られます。

溶連菌は学校保健安全法において第三種感染症に分類されており、出席停止の基準が定められています。ウイルスではなく細菌による感染症のため、抗菌薬が効果を発揮します。免疫が未発達な乳幼児から小学校低学年のお子さんをお持ちのママは、ぜひ基本的な知識を押さえておきましょう。

出典: 厚生労働省 | A群溶血性レンサ球菌咽頭炎

溶連菌感染症の主な症状と見分け方

結論から言うと、発熱と咽頭痛(喉の痛み)が主な症状です。ただし、症状の出方や強さには個人差があります。

代表的な症状一覧

症状特徴
発熱38〜39℃以上の高熱になることが多い
咽頭痛喉が赤く腫れ、飲み込むと強く痛む
扁桃腺の腫れ・膿扁桃腺が赤く腫れ、白い膿(白苔)がつくことも
頸部リンパ節の腫れ顎の下や首のリンパ節が腫れて痛む
いちご舌舌がいちごのように赤くぶつぶつになる(猩紅熱合併時)
全身の発疹赤い細かい発疹が体幹から全身に広がる(猩紅熱合併時)
頭痛・腹痛・嘔吐特に小さな子どもに見られることがある

猩紅熱(しょうこうねつ)を合併することも

溶連菌感染症の一部では、猩紅熱(しょうこうねつ) と呼ばれる状態になることがあります。全身に赤い発疹が広がり、舌が「いちご舌」と呼ばれる赤くぶつぶつした状態になるのが特徴です。発疹は数日でひき始め、その後皮がむけることもあります。

猩紅熱も溶連菌が原因なので、治療は基本的に同じです。発疹が出た場合は早めに小児科を受診してください。

出典: 日本小児科学会 | 溶連菌感染症

ウイルス性の風邪やインフルエンザとの違い

溶連菌感染症は細菌による感染症のため、ウイルス性の風邪やインフルエンザとは原因が異なります。症状の違いとして、溶連菌感染症では咳や鼻水が少ない傾向があることが知られています。

  • 咳・鼻水が少なく、喉の痛みが強い → 溶連菌の可能性がある
  • 咳・鼻水が多い → ウイルス性の風邪の可能性が高い

ただし、症状だけでは見分けるのが難しいケースも多くあります。医療機関での迅速抗原検査(咽頭ぬぐい液を使う検査)で確認することができるので、気になる場合は受診しましょう。

受診のタイミングと診断方法

こんな症状があったら小児科へ

以下のような症状がある場合は、早めに小児科を受診してください。

  • 38℃以上の急な高熱と強い咽頭痛がある
  • 扁桃腺に白い膿(白苔)がついている
  • 首のリンパ節が腫れている
  • 舌が赤くぶつぶつしている(いちご舌)
  • 体に赤い発疹が広がっている
  • 保育園・幼稚園・学校で溶連菌の感染者が出ている

自己判断での市販薬の使用は避け、必ず医師の診察を受けるようにしてください。

迅速抗原検査で短時間に診断

小児科では、喉のぬぐい液を使った迅速抗原検査で溶連菌の有無を短時間で確認できます。検査結果は数分〜数十分で出ることが多く、その日のうちに診断がつくのが一般的です。

検査で陽性が確認された場合は、医師の指示に従って抗菌薬による治療を開始します。

治療法:抗菌薬(抗生剤)の正しい飲み方

結論から言うと、抗菌薬(抗生剤)による治療が基本です。溶連菌はウイルスではなく細菌なので、適切な抗菌薬が有効に働きます。

一般的な治療の流れ

  1. 小児科を受診し、迅速抗原検査で溶連菌感染を確認する
  2. 医師が処方した抗菌薬を開始する
  3. 処方された期間(一般的に10日間程度)、飲みきる

第一選択薬としてペニシリン系の抗菌薬が一般的に使われます。ペニシリンアレルギーがある場合は他の抗菌薬が処方されることがあります。処方内容については、必ず主治医の判断に従ってください。

必ず最後まで飲みきることが最重要

溶連菌感染症の治療で特に大切なのが、処方された抗菌薬を自己判断でやめずに最後まで飲みきることです。

熱が下がって喉の痛みが楽になると「もう治ったかな」と感じるママも多いのですが、症状が改善しても菌が体内に残っている可能性があります。途中でやめてしまうと、

  • 菌が体内に残り再発しやすくなる
  • 後述するリウマチ熱や急性糸球体腎炎など、重篤な合併症のリスクが高まる

といった問題が起こりやすくなります。「まだ飲ませるの?」と感じても、医師の指示どおりの期間飲みきることが子どものためになります。

保育園・幼稚園・学校はいつから行ける?

結論から言うと、抗菌薬の内服を開始してから24〜48時間が経過し、発熱などの症状が改善して全身状態が良好であれば登園・登校できるとされています。

登園・登校可否の目安

確認ポイント目安
抗菌薬の服用開始から24〜48時間が経過している
体温解熱して平熱に近い状態
全身の状態活気があり、食事・水分がとれている

こども家庭庁の「保育所における感染症対策ガイドライン」では、溶連菌感染症(A群溶血性レンサ球菌咽頭炎)は、医師の意見書または保護者の登園届が必要な感染症として位置づけられています。

出典: こども家庭庁 | 保育所における感染症対策ガイドライン 別添4

登園前に必ず確認すること

登園・登校のタイミングや必要な書類は施設によって異なります。事前に以下を確認しましょう。

  • 通っている保育園・幼稚園・学校の感染症対応ルールを確認する
  • 「登園許可証(医師の意見書)」や「保護者の登園届」が必要かどうかを確認する
  • かかりつけ医に登園・登校が可能かどうか確認してもらう

「友達が〇日で行ったから大丈夫だろう」という判断ではなく、必ずかかりつけ医と施設のルールに従うようにしてください。

家庭でのケア方法と感染拡大を防ぐポイント

自宅でのケアのポイント

自宅療養中は、以下のポイントを意識してケアしてあげましょう。

水分補給を十分に 喉の痛みで食欲がない場合でも、水分補給は意識して行いましょう。水やお茶のほか、経口補水液やスポーツドリンクなども活用できます。冷たいものの方が喉の刺激が少なく飲みやすいこともあります。

喉に優しい食事を選ぶ 固いものや辛いもの、酸味の強いものは喉を刺激するため避けましょう。おかゆ、うどん(やわらかめ)、豆腐、プリン、ヨーグルト、アイスクリームなど、喉越しのいいものが食べやすいです。

十分に体を休ませる 発熱や倦怠感がある間は無理をさせず、子どものペースでゆっくり休ませてあげてください。

室内を適度に加湿する 喉が乾燥すると症状がつらくなりやすいため、加湿器の使用やこまめな水分補給で乾燥を防ぎましょう。

症状がなかなか改善しない場合や、急激に状態が悪化した場合は、速やかに医師に相談してください。

家族への感染予防

溶連菌は感染力が強く、家族の間でもうつる可能性があります。以下の点を意識して感染拡大を防ぎましょう。

  • 手洗い・うがいの徹底: 感染した子どもだけでなく、家族全員がこまめに行う
  • タオル・食器の共用を避ける: 一時的に別々のものを用意するのが安心
  • マスクの着用: 咳やくしゃみをする際はマスクをするか、ティッシュや肘の内側で口鼻を覆う
  • きょうだいも注意: のどの痛みや発熱などが出た場合は早めに小児科へ

大人が溶連菌に感染するケースもあります。家族で喉の痛みや発熱が続く場合は、自己判断せず医療機関への受診を検討してください。

合併症と注意すべきサイン

溶連菌感染症で特に気をつけたいのが合併症です。結論から言うと、適切な治療を最後まで続けることで合併症の多くは予防できます。しかし万一に備えて、どのような合併症があるかを知っておきましょう。

リウマチ熱

溶連菌感染から数週間後に現れることがある合併症で、発熱・関節の痛みや腫れ・心臓への影響などが見られることがあります。適切な抗菌薬治療を最後まで続けることで予防できることが多いとされています。

急性糸球体腎炎

溶連菌感染から2〜3週間後に発症することがある合併症で、腎臓に炎症が起こります。血尿(コーラ色・茶色っぽい色の尿)や顔・まぶたのむくみ、血圧の上昇などが症状として現れることがあります。

出典: 日本小児科学会 | 溶連菌感染症

回復後も注意!こんなサインは要受診

溶連菌の症状が良くなったあとも、以下のサインが現れた場合はすぐに医師に相談してください。

  • 尿がコーラ色・濃い茶色になった
  • 顔・まぶたがむくんでいる
  • 関節が痛む・腫れる
  • 再び発熱・体調不良になった

これらの症状は「すっかり元気になったと思ったら数週間後に…」というケースでも起こりうるため、回復後しばらくは子どもの様子を注意深く見守ってあげましょう。気になることがあれば、かかりつけの小児科医に必ずご相談ください。

まとめ

  • 溶連菌感染症は発熱・咽頭痛・扁桃腺の腫れが主な症状で、3〜10歳の子どもに多い細菌性感染症
  • 咳や鼻水が少なく喉の症状が強い場合は早めに小児科を受診し、迅速検査を受けることを検討する
  • 治療は抗菌薬が基本。症状が改善しても処方された分を最後まで飲みきることが最も重要
  • 保育園・幼稚園・学校への登園・登校は、抗菌薬開始後24〜48時間経過し全身状態が良好になってからが目安です。施設のルールとかかりつけ医の指示を必ず確認しましょう
  • リウマチ熱や急性糸球体腎炎などの合併症は回復後数週間たってから現れることがある。尿の色の変化や関節の痛みなどには注意が必要

気になる症状がある場合や不安なことがあれば、必ずかかりつけの小児科医・医師にご相談ください。

よくある質問

Q. 溶連菌感染症の主な症状は何ですか?
A. 発熱と咽頭痛(喉の痛み)が主な症状です。扁桃腺が赤く腫れたり、白い膿がついたりすることもあります。また、猩紅熱を合併した場合は舌がいちご状に赤くなる「いちご舌」や、全身の赤い発疹が現れることがあります。気になる症状がある場合は、小児科を受診してください。
Q. 溶連菌に感染したら保育園・幼稚園はいつから行けますか?
A. 一般的に、抗菌薬の内服を開始してから24〜48時間が経過し、発熱などの症状が落ち着いて全身状態が良好であれば登園できるとされています。施設によって登園許可証や登園届が必要な場合があります。必ず通っている施設のルールとかかりつけ医の指示を確認してください。
Q. 溶連菌の治療にはどのくらいの期間かかりますか?
A. 抗菌薬による治療が基本で、一般的に10日間程度の服用が推奨されています。症状が早めに改善しても自己判断で途中でやめると、再発や合併症のリスクが高まります。医師の指示どおりに最後まで飲みきることが大切です。
Q. 家族への感染を防ぐにはどうすればいいですか?
A. 手洗い・うがいの徹底が基本です。タオルや食器の共有を避け、咳やくしゃみをする際はマスクを着用するか、ティッシュや肘の内側で口鼻を覆いましょう。きょうだいや同居の家族も喉の痛みや発熱がある場合は医療機関を受診してください。
Q. 溶連菌感染症の合併症には何がありますか?
A. 治療が不十分だった場合、発症から数週間後にリウマチ熱や急性糸球体腎炎(血尿が見られることがある)を起こすことがあります。これらの合併症は早期の適切な治療で予防できることが多いため、症状が治まっても医師の指示どおり抗菌薬を飲みきることが重要です。
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